Loader

PROJECTS

WORK STYLE

ABOUT

EN

JPN

Photo by Asami Hirabayashi

までだない

OUTLINE

Collaborators

Yukari Watanabe

Naoyuki Ishitani

 

Supporters

Wakuya, The 12th | Tomomi Watanabe

Onoya, The 6th | Kazuhiro Abe

Iseya, The 21st | Kiyotaka, Ishizuka

Daimaru Mannendo, The 3rd | Jun Kato

Kashiwaya, The 5th | Zenbei Honna

 

Photographer

Asami Hirabayashi

福島県郡山市はかつて大きな宿場町として栄えました。奥州街道から商人や役人が集まり、城のない郡山はいつしか県内一の人口にまで発展しました。郡山の商店街には、今でもいくつかの老舗がのれんを掲げています。しかし、この商店街もかつての活気を無くし、多くの老舗がのれんを下ろし、その歴史に幕を閉じています。

 

街の発展に貢献してきた老舗の存在から紐解く郡山はどんな街なのか。”元気がない商店街”は本当の姿なのか。郡山の再発見(過去)・再確認(現在)・再発信(未来)をテーマにこのプロジェクトはスタートしました。

 

商店街に店を構える老舗5店舗にご協力頂きそのお店の、のれんと屋号を新たにデザインしました。2016年10月から1ヶ月間行ったこのプロジェクトは安積歴史博物館で展示され、多くの郡山市民がそののれんをくぐり、老舗と商店街のストーリーを垣間見ました。

※までだない=ていねいにやりとげる、という福島県中通りの方言

※ググる=Googleを使って情報を検索する、という意味

 

RESEARCH

DESIGN

和久屋

WAKUYA

十二代続く、歴史ある旅館和久屋は変わらず表参道に店を構えている。人が行き交う旅籠はものがたりが集まる発信源のような場所だった。やがて町から旅籠はなくなり、和久屋は民芸品店へと姿を変えたが、この時代だからこそもう一度その発信力を取り戻したいと、十二代目は語った。遠い昔、湧屋と名乗っていた和久屋。もう一度、人が、熱が、アイデアが湧く泉のような場所へ。和久屋のヤマニ紋と実際に使用していた湧の字を用いて湧き出る源泉を表現した。

小野屋金物店

ONOYA

小野屋金物店は大町商店街にあるなんでも屋さんだった。家庭金物はインターネットで買い求めやすくなり、建築金物は駐車場が広く車で行きやすい市外のホームセンターに需要がながれていった。そうしてかつての誰もがフラッと立ち寄れる、金物屋は商店街から姿を消してしまった。もう一度物と物を接ぎ合わせるように、人と人を繋ぎ、歴史を継ごう。デザイン上部のデヤマは小野屋の歴史を、その傘の下に入る右側の小野屋は人を、左側の金物屋は物をイメージし、つなぐ金物屋を表現した。

いせや呉服店

ISEYA

古いせやとよばれ愛される呉服店は500年以上そののれんを守ってきた。和装文化自体が大きく変わってしまった上に、商店街の衰退が大きくこの店に影響を与えている。その長い歴史を辿ると、愛宕神社から一つのものがたりが出てきた。先代彦惣が吉良上野介邸に家来として勤めていた頃に遭った赤穂浪士討ち入りにより瀕死の怪我を負った話だった。信心深くお祈りを捧げていたお稲荷さんが彦惣の前に大狐となり現れ、背中に先代を乗せて郡山へ帰還した。そうして先代はこの店を継いだ。もしこの時代に大狐に乗った彦惣が現れたら、この町の人たちに何を伝えるだろうか。その思いを馳せて、この絵を描いた。

大丸萬年堂

DAIMARU MANNENDO

重要な場面で登場するハンコ。その指先の決意に誠心誠意向き合い、人生の局面に寄り添うのがハンコ職人の仕事である。蔵場商店会で店の門を開け、経営者や新しい一歩を踏み出す若い社員、老舗の当主などのハンコを作り続けた。「ハンコを渡した後のその人の人生は、想像するしかないんだよね。」そう三代目は語った。一瞬に一念を込め、一点物のハンコで人生の一大事を迎える。ハンコを押すというのは一を生み出すことと似ている。百以上の中から選んだこの一は、実はすべて判を押す所作のように上から下へ決意を込めて筆を走らせたもの。

日本三大饅頭の一角として、郡山から和菓子界を牽引してきた柏屋。薄皮饅頭に包まれたのは餡だけではなく、日本の文化や饅頭を食べるしあわせな時間、そしてあたたかい空間であった。お茶の間はその時を共有する大切な空間だったが、今では昔のように人が集まり、談笑することが少なくなった。町のランドマークになりたい、と語る柏屋はこれから先、どのような空間を作っていくのだろうか。ミライの茶の間というコンセプトをたて、柏屋のせいろマークを近未来的な幾何学を施した欄間と丸窓から覗く茶の間にリデザインした。中央には陽が昇るように、薄皮饅頭が卓の上に置かれている。

KASHIWAYA

柏屋

のれんの寄贈

現代に句読点を

打つ

INSIGHT

Giving all Noren curtains and

the mindmaps to the owners.

今回多くの商店や老舗で聞いたのが、震災による蔵の倒壊と資料の紛失でした。これまでの長い歴史の証拠が失くなってしまったのです。ここで歴史を継なぐ主な手段は言い伝えとなります。しかし言い伝えは「話し手(Storyteller)」と「聞き手(Listener/ Audience)」双方がいないと成り立ちません。その間の架ける橋をつくる事こそが、今回のこのプロジェクトの意義でした。それぞれの老舗にマインドマップとのれんを寄贈しました。そののれんを見てこれから先も老舗のストーリーが繋がっていくよう、現代に一つ句読点が打てたことが重要な成果となりました。

MEDIA

TAKAYUKI ISHII

 

Graphic Design And

Community Engagement

COPYRIGHT © 2018 TAKAYUKI ISHII.  ALL RIGHTS RESERVED.